微弱な電気刺激により脳の老廃物の排出が促進するメカニズムを解明 -脳内の水の動きが鍵-

2024年5月23日更新

お茶の水女子大学基幹研究院
科学技術振興機構(JST)創発的研究支援事業

お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻博士後期課程の王岩さんと毛内拡助教は、マウスを用いた研究を通じて、経頭蓋(けいとうがい)直流電気刺激が脳内の水の流れを促進し、それによって老廃物の排出を助けるメカニズムを解明しました。

経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)は、以前からうつ病の改善、脳卒中後のリハビリテーションの促進、および認知症の予防や改善に効果が期待されています。本研究の成果から、脳内の老廃物の排出が促進されることがこれらの病態の予防や改善の共通のメカニズムとして重要な役割を果たしていることが示唆されました。

本研究成果は、米国の医学雑誌「Brain Stimulation」の5-6月号に掲載されました。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1935861X24000676

本研究は、お茶の水女子大学グローバルリーダーシップ研究所2023年度若手研究者支援(国際学会発表)、科学技術振興機構(JST)創発的研究支援事業(グラント番号JPMJFR204G)および文科省「世界で活躍できる研究者戦略育成事業」大学×国研×企業連携によるトップランナー育成プログラム(通称TRiSTAR)の支援のもと行いました。

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