Kazuo Ishiguroさん、ノーベル文学賞おめでとう!

イギリス留学中に友達と映画を見たのをきっかけに「The remains of the day」を読んで以来、Kazuo Ishiguroさんの作品に夢中になりました。世界大戦によって変化する英国社会で、貫かれた人間の生き様とは?この作品はKazuo Ishiguro の代表作でもあり、映画化もされています。映画より、本を是非読んでいただきたいです。始めの30ページくらいの「一見のぺらっとした」英国の風景が、英国の人たちの、そして日本人にも共通する人々の生き方を暗示する。最後のとてつもなく美しくも切ないクライマックスが、英国人的でもあり、日本人的でもある、胸にぐっとくる作品です。異文化の中に暮らしたからこそ鮮明になった、英国文化と日本文化とに共通する「生き方の真髄」。秋の読書にはぴったりかもしれません。

Kazuo Ishiguroさんがイギリスでの文学賞を受賞されたときの記念講演に行ったことがあります。しっとりと繊細な作品とは裏腹に、大変ユーモアのある、冴えた方だとお見受けしました。Kazuo Ishiguroさんの素敵なところは、数年にひとつの作品という、作家としては非常に遅いペースでありながらも、ひとつひとつの作品が力作であるというところ。こういう姿勢は、研究者としても見習いたいなと、改めて思いました。