研究室でルーチンに行う実験プロトコルとして、プレートリーダーでの蛍光測定によるDNA定量法のプロトコル (リンク先は英語です) をprotocols.ioにて公開しました。
DNAの定量には、NanoDropなどの微量分光光度計がよく使われますが、数ng/µL以下のDNAの定量は感度的に厳しくなってきます。より高感度なDNA定量法として、以前からDNAに結合して蛍光を発する化合物を用いた方法が知られており、変異原性のあるethidium bromideなどが使われていました。このプロトコルでは、ethidium bromideより安全な試薬として、EzFluoroStain DNA (ATTO)を用いてDNAを定量する方法を説明しています。類似の方法はSYBR GreenやPicoGreenといった染色試薬でも報告がありますが、このプロトコルでは当研究室でアガロースゲル中のDNA染色に用いているEzFluoroStain DNAを使って定量する実験条件や定量可能な範囲について、簡単にまとめています。
なお、プロトコルの条件検討や例として示した定量データの取得は、相川研究室から大金研にヘルプで来てくれている齋田茉帆さん (M1) が行なってくれました。ありがとうございます。
Maho Saita, Kyoko Aikawa, Kenji Ohgane (2021) Microplate-based DNA Quantification with EzFluoroStain DNA reagent. protocols.io https://dx.doi.org/10.17504/protocols.io.bztvp6n6