物質の微視的構造やダイナミクスを測定
中性子はスピンを持つため、結晶構造だけでなく、磁気構造の決定にも用いられる。さらに、典型的な中性子線のエネルギーは数meV~数百meV であるため、フォノンやマグノンの測定も行うことができ、磁気的相互作用を含めたスピンハミルトニアンの導出も可能である。一方、X 線回折実験のように研究室内で行うことはできず、加速器・研究用原子炉施設で行う必要がある。
国内外の中性子実験施設
中性子実験装置
(I) 3軸分光器
モノクロメーター、アナライザーを使用し、S(Q,ω)を1点づつ測定
使用実績
T1-1, 5G, C1-1, TAS1, TAS2 (JRR-3),
CTAX, HB-1 (HFIR),
MIRA (MLZ), TASP (PSI)
モノクロメーター、アナライザーを使用し、S(Q,ω)を1点づつ測定
使用実績
T1-1, 5G, C1-1, TAS1, TAS2 (JRR-3),
CTAX, HB-1 (HFIR),
MIRA (MLZ), TASP (PSI)
(II) time-of-flight分光器
中性子の飛行時間から中性子エネルギーを得ることで、 S(Q,ω)を測定
(Qx, Qy, Qz, ωの4次元データ)
中性子の飛行時間から中性子エネルギーを得ることで、 S(Q,ω)を測定
(Qx, Qy, Qz, ωの4次元データ)
使用実績
HRC, AMATERAS (J-PARC),
CNCS, HYSPEC (SNS),
Let, MARI (ISIS)
(III) 4軸分光器
単結晶の構造解析を行う装置
使用実績
D23 (ILL), TriCS (PSI), HB-3A (HFIR)
(IV) 中性子スピンエコー装置
~meVのI(Q,t)を測定
使用実績
RESEDA (MLZ), IN15 (ILL)
(V) 中性子小角散乱装置
0.01 Å-1程度の散乱を測定
使用実績
SANS-1, KWS-3 (FRM-II),
SANS-1 (PSI), CG-2 (HIFR),
HFM/EXED (HZB)
(VI) その他の使用実績
粉末中性子回折装置
HRPD (JRR-3), iMATERIA (J-PARC),
HB-2A (HFIR)
back-scattering装置
Osiris (ISIS), Emu (ANSTO)
diffuse-scattering装置
CORELLI (SNS)